ハンバーグは、日本の家庭料理の王道と言っても過言ではありません。ふっくらとしたジューシーな肉汁、しっかりとした旨味、そしてふんわりした食感―どれをとっても魅力的です。今回は、テレビ番組「ためしてガッテン」で紹介された、普段のハンバーグとはひと味違う「ためしてガッテン直伝ハンバーグ焼きの簡単レシピ」をご紹介します。テレビで紹介されたその方法は、素材の良さを活かしながら家庭でも本格的な仕上がりを実現するテクニックが満載です。肉汁がたっぷりと溢れ出すハンバーグは、家族みんなを笑顔にしてくれること間違いなし。今回は、麩(ふ)を使ったレシピと、麩を使わないレシピの2種類をご紹介し、どちらもジューシーで美味しいハンバーグの作り方を詳しく解説していきます。
ためしてガッテン直伝ハンバーグレシピ①:お麩を使ったジューシーハンバーグ
レシピの背景と特徴
「ためしてガッテン」では、ハンバーグにお麩を加えることで、今までの家庭の常識を覆すほど肉汁が溢れるハンバーグを作る方法が紹介されました。お麩を牛乳で浸すことにより、柔らかく弾力ある食感と共に余分な脂を絡めず、しっとりと仕上がるのがポイントです。さらに、寒天を加えることで形がキープされ、蒸し焼きにする工程で野菜からの旨味がしっかりと吸収されるため、家で食べるとは思えないギャランティなハンバーグが完成します。
材料リスト(2人分)
材料 | 分量 |
---|---|
あいびき肉(牛7:豚3) | 200g |
塩 | 2g |
あらびきコショウ | 0.5~1g |
ナツメグ | 0.2g |
溶き卵 | 30g |
牛脂 | 5g |
玉ねぎ | 110g(1/2個分) |
バター | 5g |
お麩 | 5g |
牛乳 | 40g |
寒天 | 20g |
サラダ油 | 小さじ1 |
にんじん | 1/6本 |
ジャガイモ | 1個 |
下準備と下ごしらえ
まずは基本の下準備から始めましょう。調理に先立ち、以下の工程をしっかりと行うことで、仕上がりの美味しさが格段にアップします。
フライパンにバターを入れ、中火で熱します。そこにみじん切りにした玉ねぎを加え、10分ほど炒め、しっかりと色が付き甘みを引き出します。炒めた玉ねぎは別の器に移し、自然に冷ましておきます。
お麩はジップロックなどの袋に入れ、麺棒やフードプロセッサーなどで細かく砕いておきます。砕いたお麩をボウルに入れ、牛乳に浸しておくことで、しっとりとした食感になります。
ひき肉には、ナツメグ、塩、あらびきコショウ、溶き卵、そして細かくした牛脂を加え、2分間しっかりと混ぜ合わせます。生地が粘りを帯びて、肉汁が逃げにくくなることが目的です。
ミックスしたひき肉に、牛乳に浸したお麩と寒天、そして冷ました玉ねぎを加え、さらに1分間混ぜます。全体が均一に混ざったら、2等分にし、丸く形を整え、厚さ1.5センチのハンバーグ型に仕上げます。
調理手順:焼き方と蒸し焼き
下準備が終わったら、いよいよハンバーグの焼き上げに入ります。焼き方にもポイントがあり、まずはフライパンを中火で予熱し、サラダ油を馴染ませます。
1. 予熱したフライパンにハンバーグ生地を入れ、上からヘラで軽く押さえて均等に火が通るようにします。
2. 片面を1分半ほどしっかりと焼いたら、ヘラを使って裏返します。反対側も同様に1分半焼き、両面にしっかりと焼き目がつくようにします。
3. 両面の焼きが終わったら、ハンバーグを一旦フライパンから取り出し、フライパンに残った余分な脂をキッチンペーパーなどで拭き取ります。
4. 次に、薄く皮をむいたにんじん(6ミリ厚)とジャガイモをフライパンに並べ、その上にハンバーグを戻します。
5. 野菜の高さまで熱湯を加え、フライパンにふたをして弱めの中火で約8分間、蒸し焼きにします。これにより、ハンバーグに野菜の旨味がしっかりと浸透し、ジューシーさが増します。
6. 最後に、ハンバーグと野菜がしっかりと火が通ったら、お皿に盛り付けます。余った肉汁は、別のフライパンに中濃ソース、ケチャップ、からし、ブランデーを加えて中火で軽く加熱し、ひと煮立ちさせたらソースが完成です。
仕上げのポイント
このレシピでジューシーなハンバーグを仕上げるために、以下の4つのポイントをぜひ意識してください。
ひき肉の配合は牛7:豚3。これにより脂のバランスが良くなり、肉汁がしっかりと閉じこめられます。
ひき肉はしっかりと塩と混ぜ合わせ、肉の粘りを引き出すことが大切です。
材料を混ぜる際には、メレンゲを作るときのようにふんわりと混ぜることで、ジューシーさがアップします。
焼く際は強火ではなく中火を維持することで、焦げずに旨味を封じ込められます。
ためしてガッテン直伝ハンバーグレシピ②:麩を使わないシンプルレシピ
レシピの特徴
麩を使わないレシピは、シンプルながらもジューシーさにこだわったハンバーグの作り方です。材料はシンプルで手に入りやすいものばかりですが、下ごしらえと焼き加減の工夫で、家庭で本格的なお店の味を再現できます。ひき肉本来の旨味を活かしながら、パン粉を牛乳でしっかりとふやかす工程が重要なポイントとなります。
材料リスト(2人分)
材料 | 分量 |
---|---|
あいびき肉(牛7:豚3) | 200g |
玉ねぎ | 1/2個 |
パン粉 | 1/2カップ |
牛乳 | 30ml |
塩 | 2g |
コショウ | 少々 |
ブランデー | 大さじ1 |
ナツメグ | 少々 |
卵 | 1個(レシピによっては使用する場合もあります) |
サラダ油 | 適量 |
下準備と下ごしらえ
麩を使わないながらも、しっかりとした肉だね作りがジューシーさの決め手です。
玉ねぎはみじん切りにし、フライパンで色がつくまで炒めます。その後、常温で冷ましておきます。
パン粉は牛乳にしっかりと浸し、ふんわりと戻します。牛乳の旨味としっとり感が加わることで、生地がまとまりやすくなります。
ひき肉に最初に塩を加えて、よく混ぜることで肉自体の粘りが出ます。
その後、卵、冷ました玉ねぎ、コショウを加え、軽く混ぜ合わせます。
しっかりと水分を含んだパン粉を加え、さらにブランデーとナツメグを加えて混ぜ、全体が均一になるように整えたら、2等分にして形を整えます。
ハンバーグの中心に軽くくぼみをつけることで、焼いた際に火の通りが均一になり、ふっくらと仕上がるコツです。
調理手順:短時間でしっかり火を通す方法
麩を使わないハンバーグの調理は、まずフライパンで強火にかけ、肉だねにしっかりと焼き目を付ける工程から始めます。
1. フライパンを十分に熱してからサラダ油を引き、肉だねを並べます。強火で両面に焼き目をつけることで、表面がカリッと仕上がります。
2. 焼き目がついたら、火を弱め、じっくりと中まで火を通します。強火で焼き続けると焦げやすいため、ここでは火加減の調整が重要です。
3. 焼き上がったらお皿に盛り付け、仕上げにお好みでソースをかければ、シンプルながらもしっかりとした旨味とジューシーさを持ったハンバーグが完成します。
ハンバーグ作りのポイントとコツ
ふんわりジューシーな肉だね作りの秘訣
ジューシーなハンバーグにするためには、肉だね自体の調整が非常に重要です。
・ひき肉を混ぜる際、「混ぜすぎに注意」。あくまでふんわりと仕上げ、粘りが出始めたところで他の材料を加えるようにしてください。余熱を利用した混ぜ合わせが、肉汁を閉じ込めるコツです。
・ひき肉に塩を最初に混ぜ込むことで、たんぱく質が変性し、ジューシーさが増します。しっかりと混ぜて、肉の旨味を閉じ込めましょう。
・中心に軽くくぼみを作ることで、焼いた際に中心まで火が均一に通りやすく、仕上がりにムラがなくなります。
焼き方の工夫で差が出る!
ハンバーグの焼き方は、ただ単にフライパンで焼くだけではなく、以下の工夫が美味しい仕上がりを左右します。
まず、中火でフライパンを予熱し、油をしっかりと馴染ませること。これにより、ハンバーグに均一な焼き色が付き、焦げ付かずジューシーに仕上がります。
片面ずつしっかりと焼き目をつけた後、野菜と一緒に蒸し焼きにすることで、肉の内部に余分な水分が逃げず、肉汁がふんだんに封じ込められます。
ソース作りもまた仕上がりの決め手です。余った肉汁を活用し、中濃ソース、ケチャップ、からし、ブランデーを加えて軽く煮立たせることで、コクと深い味わいのソースが完成します。
家庭で楽しむアレンジと応用テクニック
季節の野菜を取り入れたハンバーグ
今回のレシピでは、にんじんやジャガイモを蒸し焼きの過程で利用していますが、季節の他の野菜を加えることで、さらに彩り豊かな一皿に仕上げることができます。
例えば、ズッキーニやパプリカ、エリンギなど、食感や味のバランスが異なる野菜を加えると、見た目も華やかになり、栄養バランスも向上します。また、野菜自体の旨味が肉と合わさることで、ソースに深みが増し、贅沢な味わいのハンバーグが楽しめます。
ソースのアレンジアイデア
基本のソースは、中濃ソース、ケチャップ、からし、ブランデーのシンプルなものですが、ここに自分好みのアレンジを加えるのもおすすめです。
・おろしにんにくや生姜を少量加えて、ピリリとしたアクセントをプラスする。
・バルサミコ酢やワインを加えることで、酸味とコクがさらに深まり、大人の味に。
・クリームやバターを加えてまろやかさを出すのも一興です。
いずれも、ハンバーグの肉汁と野菜の旨味が溶け合ったソースは、ハンバーグ自体の美味しさをより一層引き立てる役割を果たします。
作り方を成功させるための注意点
材料の扱いと温度管理
・ひき肉は冷蔵庫から出して、常温に近い温度に戻してから調理することが大切です。冷えた肉は火の通りが悪く、均一に焼き上がりにくくなります。
・炒めた玉ねぎは必ず冷ましてから肉だねに混ぜることで、生地がダマにならず、均一に混ざり合います。
・牛乳で浸すパン粉やお麩などは、あらかじめしっかりと水分を含ませておく必要があります。水分不足はハンバーグのふんわり感やジューシーさを損ないかねません。
火加減と焼き時間の調整
・火加減は非常に重要な要素です。中火でじっくりと焼くことで、肉だねの外側は程よく焼き色が付き、中はしっとりとジューシーに仕上がります。強火にすると表面だけが焦げ、中身が生焼けになる危険もあります。
・蒸し焼きにする際は、野菜の高さまで熱湯を注いでふたをする工程がポイント。これによりハンバーグ全体に均一に熱が行き渡り、内部までしっかり火が通ります。
・肉汁を逃さないように、焼いた後の肉はあまり頻繁にひっくり返さず、一定時間静かに置いてから次の工程に移るように心がけましょう。
プレゼンテーションとテーブルコーディネートのアイデア
見た目にもこだわった盛り付け
ハンバーグは、味はもちろん、見た目にもこだわることで、食事の楽しみが倍増します。
・野菜を彩りよく盛り付けることで、皿全体が華やかに。にんじんやジャガイモ以外にも、ブロッコリーやカラフルなパプリカを添えると、視覚的に楽しい一皿になります。
・肉汁たっぷりのハンバーグを食卓に並べたら、ソースをかけるタイミングも大切です。ハンバーグの上に軽くソースをたらすと、見た目も美しく、味わいも豊かになります。
家族や友人とのシェアで楽しむ
このレシピは、家庭で手軽に本格的なハンバーグを楽しむためのものです。
・週末のランチやディナー、または家族の団らんのひとときに、みんなで作って盛り付けると楽しい時間が過ごせます。
・また、ハンバーグパーティーとして、ソースや付け合わせの野菜、サラダなどを工夫しながら、各自でアレンジして楽しむのもおすすめです。
まとめ:家族で楽しむ贅沢なハンバーグタイム
今回ご紹介した「ためしてガッテン直伝ハンバーグ焼きの簡単レシピ」は、素材の良さを存分に活かし、家庭で本格的な味わいを実現するための工夫がたくさん詰まっています。麩を使ったレシピと、シンプルな麩不使用レシピという2通りの方法があるため、手元にある材料や好みに合わせて選択できるのも嬉しいポイントです。
どちらのレシピも、最初の下ごしらえから焼き方、そして蒸し焼きにかけて、手間を惜しまずに丁寧に作ることで、ジューシーで肉汁あふれるハンバーグに仕上がります。
・ひき肉の塩の練り込みで肉の旨味を閉じ込める。
・炒めた玉ねぎやパン粉、お麩の水分補給でしっとり感をプラス。
・最適な火加減とタイミングで、外はカリッと中はふんわりと仕上げる。
こうした手法をマスターすれば、普段の料理が一段と贅沢なディナータイムへと変わります。家族や友人に「これはどう作ったの?」と驚かれること間違いなしです。
ぜひ、このレシピを参考にして、自分だけのアレンジを加えながら、ジューシーで肉汁あふれるハンバーグを楽しんでください。手間暇かけた分だけ、心も体も温まる一品が、食卓に笑顔を運んでくれることでしょう。
以上のレシピとコツを取り入れて、あなたも今日から「ためしてガッテン直伝」ハンバーグの達人に。料理が苦手な方でも、簡単な手順を守るだけで、お店で食べるようなハンバーグが自宅で作れます。家庭で作るご飯が、いつも以上に特別なひとときになるはずです。
ぜひ、ジューシーな肉汁がとろけるハンバーグで、豊かな食卓と心温まる時間をお楽しみください。