紫蘇（しそ）は日本の料理に欠かせないハーブで、特に大葉や青しそ、赤しそは多くの人に親しまれています。その風味は料理にアクセントを加え、さっぱりとした味わいを演出します。特に夏には紫蘇を利用した料理が増え、さっぱりとした食材として重宝されています。冷製の和風パスタや、紫蘇を使ったおにぎり、刺身の付け合せとしてもよく利用されます。また、紫蘇には豊富な栄養素が含まれており、健康にも良いとされています。ただし、紫蘇には稀にアレルギーを引き起こす可能性があるため、その点についても知識を持つことが重要です。
紫蘇アレルギーってどんな症状？
紫蘇アレルギーを持つ人に見られる症状はさまざまです。以下に具体的な症状を述べます。
症状
紫蘇アレルギーの具体的な症状には以下のようなものがあります。
- 口腔内のかゆみ
- 唇や口腔内の腫れ
- 目や鼻に花粉症のような症状（くしゃみ、鼻水、目のかゆみなど）
- 吐き気
- 腹痛
- 下痢
- 気管支喘息（呼吸困難、咳など）
これらの症状は、紫蘇の香り成分であるぺリルアルデヒドに起因すると考えられています。一部の人にはこの成分がアレルギー反応を引き起こすことがあります。特に、紫蘇を大量に摂取した場合や、食物アレルギーのある方は注意が必要です。
アナフィラキシー
紫蘇アレルギーによる重篤化の事例は少ないとされていますが、幼少期から紫蘇を過剰に摂取している場合や、紫蘇に対する感受性が高い人では、強いアレルギー反応が出ることも考えられます。もしアナフィラキシーショックの症状（呼吸困難、意識障害、激しい腹痛など）が見られた場合は、すぐに救急車を呼び、応急処置を行うことが重要です。特に乳幼児はアレルギー反応が出やすく、注意が必要です。
紫蘇アレルギーの対処法は？
紫蘇アレルギーと診断された場合、まずはそれを避ける食生活を心がける必要があります。しかし、加工食品に紫蘇が含まれている場合もあるため、誤って食べてしまうことがあるかもしれません。特に、外食や市販の調理品を選ぶ際には注意を払いましょう。ここではその際の対処法を紹介します。
対処法
アレルギー反応には即時型と遅延型があります。紫蘇アレルギーの場合は即時型が多く、食後30分から2時間以内に症状が出やすいとされています。以下の症状が認められる場合は、適切に対処することが重要です。
- 口腔内のかゆみや違和感
- 唇や口腔内の腫れ
- 目や鼻に残る不快感（花粉症のような症状）
- 吐き気、腹痛、下痢
軽度の症状の場合、様子を見ても良いですが、症状が進行する場合や重篤な症状が見られる場合は、速やかに医師の診断を受けることをお勧めします。特に高齢者や幼児など、免疫力の低い人々には重症化するリスクが高まるため、注意を要します。
心配なら病院へ
もし食べる前に見た目には問題がなかったのに、急にぼつぼつが出たり呼吸に異常を感じたりした場合、食物アレルギーの可能性が高いと言えます。このような場合は、早めに医療機関を受診し、アレルギーテストを受けることが大切です。アレルギー診断は専門医によって行われ、必要に応じて適切な治療も受けることが可能です。また、呼吸に異常が見られる場合はすぐに救急車を呼ぶか、近くの医療機関へ行くことが必要です。
紫蘇は他のアレルギーを改善できる！？
紫蘇の成分の中にはアレルギー反応を抑える効果があると言われるものもあります。特に、紫蘇に含まれるぺリルアルデヒドやルテオリンは、アレルギー反応を抑える効果があるとされています。また、紫蘇は古くから伝統的な 法や民間療法の中でも活用されており、こうした効能が注目されています。
アレルギー体質を改善
さらに、紫蘇は歴史的にも食中毒の治療に利用されてきたことから「蘇る草」とも呼ばれ、アレルギー症状の改善に寄与する植物とされています。紫蘇に含まれるパルミチン酸やオレイン酸などの脂肪酸が、アレルギーを引き起こす因子を抑制する効果を持つとされています。また、ぺリルアルデヒドは抗菌作用のある成分として知られ、免疫力の向上に寄与する可能性があります。
血液をサラサラに
さらに大葉にはα-リノレン酸と呼ばれる必須脂肪酸が含まれており、これが悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす効果が期待されています。これにより、血液がサラサラになり、体の新陳代謝や免疫力の向上が見込めます。血液の健康は、全身の健康に直結するため、紫蘇を日常的に摂取することで、さまざまな健康リスクを減少させることができると考えられています。
まとめ
紫蘇アレルギーの症状や原因、さらには紫蘇の成分による効能について見てきました。紫蘇アレルギーの原因は、香り成分であるぺリルアルデヒドであり、一般的には重症化の事例は少ないとされていますが、アレルギーを持つ人にとっては注意が必要です。対処法を知っておくことが重要であり、軽微な症状の際にも早めに医師に相談することが推奨されます。また、紫蘇は1日3～4枚程度であれば、アレルギーのない方にとっては健康に役立つ食材であると言えます。紫蘇には疲労回復や貧血予防、免疫力の向上などの効果が期待されていますので、取り入れる際はアレルギーの有無を確認することが大切です。紫蘇を賢く利用して、日々の食卓に彩りと健康をプラスしましょう。
